- 2025. 06. 20
島町より愛をこめて「仕立てのセットアップ」編
打率の高い紳士になりたい、島町洋服の中村です。
あっ、比喩ではなく、マジな打率の話です。
たぶん今は.233…この週末には.272を目指しております。
秋リーグはまた左打ちに挑戦したいなー。

さてさて、野球の楽しい季節「夏」でございます。
…けれど、お洒落を愉しむには厳しい季節かもしれません。
なにせこの暑さ。
ジャケットを着る理由より、着ない理由の方がはるかに多い。
しかし、いかなる状況においても
品良く、(涼しく、)格好良くありたいと振舞うのが
洒落者の皆様の矜持かと存じます。
お待たせいたしました。
This one is for you.


(ちなみにオレンジの羅紗、ニッケ社のキューバビーチについては
はちゃめちゃに長いブログの最終章ではちゃめちゃに語ってますのでそちらもご照覧あれー!)
シャツの軽やかさ、スーツの品格を兼ね備えた、ラグジュアリーなセットアップ。
大人のお召しに相応しい、ドレスとカジュアルの間…
その、ちょうど良いところにあるスタイルを目指しました。
スーツ地のシャツアウターと共地のトラウザーズを組み合わせるスタイル。
馴染みのないお客様が多いかと存じます。
しかーし!ご安心くださいませ。

当店、羅紗屋がご案内する「生地と仕立てと 出会う店」でございます。
魅惑の紳士服地の中から、シャツの仕立てに好相性なクオリティのものをおすすめ差し上げますよ。
っと、素材にフォーカスする前に、仕立てのご案内を。

熊本県人吉市よりお届けする、
シャツの名門ファクトリー「HITOYOSHI」さんの縫製です。
温故知新、伝統と革新を続けるシャツ職人の集いたる同社の魅力は
比類なき完成度を誇るマスタパターンと、侘び寂びすら感じる静かなこだわりです。

創業から半世紀を見据える歴史の中で培われた、
着心地が良く、品の良いパターンをアウター向けに調整いたしました。
流行りの「オーバーサイズ」とは違う、エレガントなゆとりを感じていただけるシルエットでございます。

先にお伝えしました“侘び寂び”な部分。
目を凝らさないと分からない、けれどキッチリ意味のあるこだわりの一つがボタンの付け方です。
読者諸兄におかれましては、今一度ご自身のお召しのシャツのボタン糸をご覧ください。
上の写真のように「↓」の形に通ってますでしょうか?
鳥足掛け…と呼ばれるボタンの付け方でございます。
ボタンがフレキシブルに動くため、片手でもほんのり付け外しがしやすくなります。
ビジュアル面でも、錨のマークやブロードアローのようでほんのりお洒落に。
ほんのりとはいえ、コンマ数秒を競う、プロのビジネスマンの世界においては大きな違いでございます。
ひと手間、ふた手間と手のかかる仕様ですが、我らが「HITOYOSHI」さんは標準装備です。
加えて何故だか、貝ボタンも標準装備です。…なんとも景気の良い仕立てでやんすね!

オフセットスリーブについてはご存知の方もいらっしゃるやもしれません。
ボディに対して、角度をつけて袖をつけることで、これまたほんのりと腕が動かしやすくなるのです。
ほんのりとはいえ、コンマ数ミリを競う、プロのビジネスマンの世界においては大きな違いでございます。
やはりこちらも、ひと手間、ふた手間と手のかかる仕様でございます。
しかし、我らが「HITOYOSHI」さんは標準装備です。ありがとうございます!!
当店自慢の魅惑の紳士服地(羅紗)の数々を、
最高品質のものづくりを謳うドレスシャツのファクトリーにて“カジュアル”に仕立てる。
これ以上とない、贅沢ではございませんでしょうか?
もちろん、“ズボンに小うるさい店”の私がご案内差し上げますので
共地のトラウザーズもシャツアウターに合わせたシルエットとディテールをご用意しております。

この夏始まる新たな仕立てです。
どちらの羅紗をどの襟で、トラウザーズのシルエットはいかがいたしましょうか?
あらゆるジャンルの洒落者の皆様の挑戦をお待ちしております。
仕立てのセットアップ
(参考税込price)66,000yen~
…素材にフォーカスする前にまとめてしまいました。
次回、改めてセットアップにおすすめの生地をご案内差し上げます!
(なるだけ早めに!マジで!)
かしこ