- 2023. 10. 12
島町より愛をこめて「マーリン追悼」編
ブログをまめに更新する紳士になりたい、島町洋服中村です。
ホームページが新しくなったので、心機一転。
皆もすなるブログといふものを、島ちゃんもしてみむとてするなり。
そんなことより読者の皆様、KINGSMANはご覧になりましたでしょうか?
お洒落なスーツのスパイが世界を救うために大活躍!な映画でして
それを見てテンションが上がり過ぎた私、ヘンリープールのスーツ※1を作るわ、会社を辞めて生地屋になるわ※2で…本当にお世話になった作品でございます。
※1…30みゃんえん強。買い物上手!
※2…父は少し怒り、母は半笑い。
そんなKINGSMAN。
スターウォーズでいうところの「May the Force be with you」「I have a bad feeling about this」
名探偵コナンでいうところの「真実はいつも一つ」「蘭ーーーーーーーっ!!」
的なセリフとして
「Oxfords, not Brogues」
ってのがございます。(まさかの Manners maketh manじゃない方 笑)
ブローグではなく、オックスフォード。
または、ウィングチップではなくオックスフォード
と翻訳される、KINGSMANエージェントたちの合言葉であり、人生の指針なのですが…
思いっきりこれ「Oxfords, with Brogues」で地雷を踏んでしまっているのですよ!!
こちらは、第2作目「ゴールデンサークル」の重要なシーン。
初日初回上映をコスプレして見に行っていた浮かれっぷりの私も、一気に血の気が引いたというか
これは…作品的にも、この踏んだ奴も終わってしまうのでは…と固唾をのんだものです。
※申し訳ございません。ここまで書いといてなんですし、タイトルの時点で弾劾は避けられないのですがネタバレ注意です。
結果として、掟破りのセミブローグシューズでKINGSMANエージェント活動に参加しちゃった主人公のエグジー兄さんの身代わりに、所謂”椅子の人”のマーリンが命を落とします。
彼の犠牲のもとに、明らかにマドンナっぽい麻薬王のアメリカングラフィティーブロンド美人を倒し、世界に再び平和が訪れたのでした。
けどね、これは防げた犠牲だったと思うのです。
エグジー君がちゃーんと師匠の教え(Oxfords, not Brogues)を守る姿勢で、足元にも気を配っておればですよ!地雷にも気付けたと思うのですよ!
そんなことない!?ないか!?
スーツにも慣れてきて、お仕事もそれなりに順調!
喧嘩した彼女はお薬中毒になっちゃったけど、まぁ何とかなりそう!
そんな状況のエグジー君、ちょっとお洒落もしたくなっちゃったのでしょう。
そんな時、オックスフォードでブローグの無い、掟通りのシンプルなものを選んでおけば…!
マーリンは今頃…今頃…。
ないのかな。一見、超シンプルだけど、計算されたお洒落で「Oxfords, not Brogues」なお靴…。
早速見つけました。
富山のナイスガイ、フジエワタルさんが製作販売されているシューズ。
禅を感じる佇まい。
どこまでも中庸なデザインは履く人、合わせる服、場面を問わず、あらゆる状況にフィットしそう。
諜報活動において重要なのは、何より違和感を感じさせないことだそうで
かのマスターキートンでも「どの人種にも見え、どの人種にも見えない」風貌はスパイに最適であると評されています。
おい!エグジー!このブログを読んでいたら是非、富山の素敵な靴屋さんでオーダーするんだ!
インスタグラムのアカウントで予習も忘れずにしていくのだ!マーリンのためにも!
そしてKINGSMANの合言葉を
「Dissecting the classical factors inherent in shoes
Aligning modern expressions
Envisioning a world without categories」
訳:靴に内在する古典要因を解剖
近代的表現を整合させ
範疇なき世界を想い描く
に変えるのだ!(上のリンク先参照ください。)
もちろん、スパイじゃない読者の皆様にもおすすめです。
お近くの方は是非、お店に足をお運びくださいませ。
でも…関西からは遠いなー。と思ったそこのあなた!
大丈夫!!
12月には、なななななんと、当店でトランクショーが開催されます!
これはもう来るしかないでしょ。KIJIAU nouveauに。マーリンのためにも。
ちなみにKINGSMANの防弾スーツに見た目と触り心地だけ異常にそっくりな生地も、ご案内しているのでご興味ある方は是非、お店に遊びに来てくださいませ。
かしこ